BLOG
ブログ

施工の様子や、木材・宮大工の技についての
あれこれを綴ります。

在来軸組み工法紹介

・在来軸組み工法
〔構造〕
鉄筋コンクリートの基礎の上に木材の土台、柱、梁と組み上げて骨組みができます。そこに筋かいや火打ち材、金物などの補強材で強度を高めていく工法です。
最近では構造用合板やパネルなどを用いて、ツーバイフォー工法の「面」の強さを取り入れた軸組工法も多く採用されています。
〔耐震性〕
鉄筋コンクリート造などの重く硬い建物と比較して耐震性に劣るイメージがあるかも知れませんが、建物に加わる地震の力はその質量に比例するため、木材の比重が軽い割には強いという性質は有利に働きます。軽く柔軟性を持つ木造の特徴を考慮し、きちんとした設計と施工をすれば一概に劣るとはいえません。
斜め材(筋かい)や構造用合板などを使った耐力壁と構造を補強する金物により地震に耐えるので、必要な量の耐力壁をバランス良く配置することが大切です。一軒一軒の住宅に関して計算を行ったうえで、構造の仕様を決定しています。
〔耐久性〕
鉄骨造や鉄筋コンクリート造と比較して耐久性は短く、一般的には約30年位で大規模な修繕が必要と言われています。また、湿気に弱いため、防湿、防腐、防蟻処理が必要です。耐久性を上げるために、土台に桧、ヒバを採用し、防腐処理をして耐久性を上げています。
〔自由度〕
自由度は高く、様々な敷地にあわせた設計が可能です。窓などの開口部の位置や大きさも比較的自由に設計することができます。
〔コスト〕
他の工法と比べてコストを抑えることができ、例えば平成16年度の旧住宅金融公庫の調査では全国平均551,410円/坪となっています。
解体費も安価で、構造体が軽いため地盤への負荷が少なく、地盤改良などの費用も抑えることができます。

〔増改築のしやすさ〕

他の工法と比べて、自由に増改築しやすいのが特長といえます。

職人さんが行ってきた、既存の住宅の大半が軸組み工法と、伝統工法で行われてきました。木質系の住宅では主な使用材料は木であります。木は、室内の空気が乾燥する冬、蓄えられていた水分を空気中に放出し湿度を保つ効果があります。梅雨のように湿気が高い季節には空気中の水分を吸収。さらに通気性にも優れているため、四季があり湿潤な日本の気候風土に合っています。